
大福食品工業
代表取締役社長
門脇 一郎 氏
今、ジビエ革命が起こっている?
本日は、インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございます。
早速ですが、今回ご出展に関してのお立場・お役割をお聞かせ下さい。
(門脇氏)
会社の統括として、今後の方向性を示すのが役割ですね。
今回のご出展は、門脇社長自らが決められたのでしょうか?
どなたか社員の方がご提案されたのでしょうか?
(門脇氏)
私たちはジビエに携わっており、良いチャンスと考え出展いたしました。
ジビエの発展に関して、日本ジビエ振興協会様と私たちの想いは一緒です。
今日に至るまで、日本ジビエ振興協会様がジビエに関してのルールをしっかり確立され、それを普及されています。日本ジビエ振興協会様の認定された施設のお肉を仕入れて加工するというのが私達の使命だと思って取り組んでいます。
今、ジビエ革命が起こっていると思います。
お客様は、まだ恐る恐るジビエのハンバーグやつくね、コロッケ、メンチカツなどを召し上がっていて、「臭くないね」「硬くないね」と感想をおっしゃいます。
そういう声を聞く度に、今まで、あまり良くないジビエのイメージが定着していたのだなと思います。
かつてはルールがなく、猟師さん各々が捌いてお肉にしていましたが、
“しっかりルールに沿って処理されたお肉は、こういうお味なんですよ”と。
「臭くないじゃないか」「美味しいよ」とアピールできる時代が始まったという思いです。
ありがとうございます。
コロッケやメンチカツを始めてどれぐらいですか?
(門脇氏)
ジビエに関しては3年ぐらいです。
日本ジビエ振興協会様とつながるきっかけは何でしたか?
(門脇氏)
日本ジビエ振興協会様からのお声で、JRのBecker’s(ベッカーズ)というお店でジビエの鹿肉バーガーを提供したいというご依頼がありました。
私どもは日本冷凍食品協会の認定工場になっており、品質管理にはしっかり取り組んでおりますので、そういう点で私どもへご依頼があったのかなと思います。
規格外農作物とジビエがコラボ?
今回初めてご出展されるにあたりまして、何か課題に感じていらしたことはございますか?
(門脇氏)
基本的に私どもはOEMを中心とした会社です。
農家の方やジビエに関連される方は「お肉はできるけど、売れないんだよね」という悩みを抱えている方が多いです。
そういう方々にそのお肉を使ってハンバーグを作りますよ、食べやすい形に商品を変えて販売することができますよ、ということを伝えたいと思っています。
以前農家の方には、ナスやネギのコロッケなどを出して大変びっくりされた経験があります。
農産物はみんな市場に出荷できるものではなく、恐らく半分ぐらいは規格外の物が出てきます。
そういうものを加工してコロッケにし、しっかり付加価値を付けて利益を上げていただきたいと願っています。
農家の方がそれに気が付いて弊社を利用していただければ、農業の六次化を促進できます。
この展示会をお知りになったのは日本ジビエ振興協会様がきっかけですか?
(門脇氏)
はい、日本ジビエ振興協会様の情報からです。
これはやはり出展しなくてはと思いました。
出展にするにあたってのハードルとは?
ご出展を決定されるまでに何かハードルはありましたか?
(門脇氏)
このような展示会に私どもが出ても、すぐに利益や業績アップに結び付くわけではありません。
ですから展示会は宣伝が目的です。
大多数の方は「ああ、そうか」と通り過ぎて行かれます。
すぐには利益が出ないというのはハードルですね。
(門脇氏)
そのハードルに関しては、できれば国で出展料に補助金か何かを出してくれると助かりますね。
ジビエに関係される方というのは、まだまだ小規模の方が多いです。
1人でおやりになっていたり、ご夫婦で経営されている場合、出展料はたやすいものではありません。
私どもは一応組織でやっていますのである程度クリアできますが、もっと多くの方に出展しやすい方法で盛り上げていけばいいのかなと思います。
ありがとうございます。今回のご出展の決め手は何でしょうか?
(門脇氏)
ジビエは、もう少し一般的に食文化として定着する必要があります。
“今、ジビエ革命が始まっているよ”ということをアピールしたいという想いからです。
実際に食べて美味しさを知って頂き、今までのジビエのイメージを刷新して欲しいと思っています。
味、価格面、イメージを革新していきたいですね。
出展してみての感想とは?
門脇社長のお話しをきいていると、ジビエを食べたいなという気持ちが自然とわきます。
まだ会期中ですが、実際ブースにお立ちいただいてのご感想はいかがですか?
(門脇氏)
鹿肉を食べたことがないという方がほとんどで、ほぼ100%の人が臭くて硬くてまずい肉なのだと思い込んでいます。
ですから「うわっ、美味しいじゃないの!」と声を上げてくださいます。
「今まで自分たちが抱いていたイメージは一体何だったんだろう」と。
ジビエ革命が始まっているという手応えを感じています。
参考までに、他の展示会はどういったところに出られていますか?
(門脇氏)
国際食品・飲料展Foodexなどです。
今回ブースで皆さんに是非見てもらいたいポイントはどこですか?
(門脇氏)
私どもは基本的に“楽しい食事の支援業”なんです。
私たちのコロッケで、どんどん「町おこし」や「村おこし」をして欲しいと願っています。
作っているコロッケに関してはデザインが色々とできますから、中身はジビエで表面は各地域の自慢のキャラクターを入れるなどのアイディアを見ていただきたいです。
試食を出しても、皆さん興味がありますからあっという間に終わってしまいますが、実際に味を知って頂けて嬉しいです。
いろいろなコロッケができることに加え、おいしさが体験できるブースを出展いただき誠にありがとうございます。
本日のインタビュー、誠にありがとうございました。