出展者インタビュー

鳥獣対策・ジビエ利活用展

(忌遅剤取扱い企業)

代表

M 氏

特殊な商品は展示会に向いている?

さっそくですが、M様のお立場と役割を教えてください。

会社の代表として 出展の決定から準備まで、全部私が携わりました。

ご出展前、どのような課題をお持ちでしたか?

弊社は忌避剤という特殊な商品を扱っているので、広告媒体やネット媒体よりも 対面での会話や説明をしないと、理解いただくことが難しい状況でした。
今回の展示会のように、鳥獣対策にお困りの方が集まる場はなかなか無いので、第1回目ということもあり、興味を持って出展させていただきました。

会社ではどんな課題感がおありでしたか?

特殊で隙間産業的な商品の輸入や販売を始めたので、特殊な商品であればあるほど特殊なニーズを持っている人にアプローチをするのは大変なことです。
我々は自治体や役所に対してのアプローチと検証を1年半ぐらいやってきました。
自治体は意外とツテや人脈があれば入っていけるのですが、一般の方々、一般の企業に商材の良さを伝えるという活動は、そもそも時間をとっていただいて話す機会がなかなか無いので難しい状況でした。弊社は新しく作ったばかりの会社なので、人数も限られています。人海戦術で営業をかけることも現実的ではありませんでした。
実は、ブースにお客さんが来ないかもしれないとも思っていました。それでも出展したのは、テーマが我々の商材にぴったりであったことや初開催であることなどが理由です。
いい意味で予想を大きく裏切り、色々な方にブースに来ていただいています。
初めて見るという研究者の方もたくさんお越しいただき、ありがたいなと思いました。
アメリカからオーナーも来ていたのですが、ブースの盛況な様子を見て非常に喜んでいました。

害獣被害対策のニーズが増えている?

この展示会をお知りになったきっかけは何でしたか?

毎年のようにいろんな展示会に来ていたので、出展者側とも参加する側ともいろいろとつながりがあり、鳥獣関連の展示会があるとメールで教えていただきました。
この1年半ぐらいで、害獣害虫の被害対策のニーズが増えていることを実感していたので、主催者がそこに目を付けて展示会を開催したことは、すごいなと思いました。

ありがとうございます。鳥獣被害による対策のニーズが増えている実感をお持ちだったのですね。

例えば東京都では、鳩が増えているようです。
石原都知事の頃に駆除されて以来、そこから何もされていないようで、昔よく駅などにあった鳩避けの剣山のようなものも、様々な事情から使えなくなりました。
鳩は平和の象徴と言われていますが、場所によっては害をもたらすことになってしまう場合もあるため、人や立場によって見方は異なります。

今回のご出展の決め手は何ですか?

鳥獣被害対策の展示会、第1回目というところですね。
弊社の商品は万人が必要としているものではないので、PRするべき回数や場は絞っても良いと思っています。
1回目ということで注目も集まると予測しましたし、初開催は「なんだろう?」と思って来場される方もいるのではないかと考えました。
また、第1回目のイベントは「うまくいくか・そうでないか」でニーズや注目度も分かると思います。出展は、そういう意味でも大きな収穫がありました。
今回は東京での開催ですが、これが被害の多い地方、例えば九州とかだと、また反応も変わってくるのでしょうね。

オーガニックの忌避剤は珍しい?

実際に出展されてみてのご感想をお願い致します。

実は、お客さんが殆ど来ない可能性もあると思い、仕事道具一式を持ってきてここで仕事をする準備をしてきたんです。
ですが実際はほとんど座る暇がないくらい盛況で、きちんと話を聞いてくれる人が次から次へと来るので、非常にやりがいがありました。
しかも企業、大学、行政と幅広く来ていただきました。
違う分野の人達を一堂に集めて話をするのは、こういう機会がないとおそらく不可能に近いですよね。
元々ニーズが少ない分野の事業です。仮に、自社で営業対象となる企業を調べるだけでも大変ですが、1件1件アポをとり、限られた人手で1社1社訪問するアプローチをした場合、年単位でかかるような内容を、たった3日間の出展で一気に出来てしまった感じです。
名刺もたくさんいただき、次につながるお話ができました。
農家をはじめ被害が増えていて困っているそうで、こうした対策が必要でなくなる状況になればと思います。

人手不足で山の恵みが減り、田畑に降りてくる鳥獣の被害が増えているというお話しを聞きました。

ジビエ利活用の必然もそうですね。
猟友会の方が高齢化していることで、人手不足になって鳥獣の数を調整できないようです。
しかし害獣でも、料理にできれば資産になります。
我々の忌避剤はオーガニックで、食べても人間に害がないという点で珍しいです。
ですから仮に捕まえてもそのまま食べて頂いて結構です。
そういう面でもメリットが大きい商品です。

ブースに興味を持った来場者とは?

今回のブースで、どのような方がご興味をお持ちになりましたか?

大学や行政の方のみならず、倉庫業や食品商社、小売の方が多く来られましたね。 販売した後も、サポートを通じてフィードバックされた情報を蓄積しようと考えています。
大学の方々には、「こんな商品は見たことないよ」とおっしゃっていただきました。
実際に、牛舎などの糞害に対応できるかも知れないので、研究対象として協力しましょうと大学関係の方にお声がけいただきました。ありがたかったですね。

最初は期待度が薄かったのに出展した理由は?

最初は期待度が薄かった展示会に、お金を出して出展してみようと思ったのは何故ですか?

代理店として売る権利もらっているので、こういうところでこういう規模でやりますよ、というアピールをしたかったという面もあります。
今回出展してみて、日本で間違いなく1番大きい展示会と実感しました。

鳥獣の分野で1番大きいですか?

鳥獣の分野もそうですし、展示会会場の規模もそうです。
強いて言えば、関連事業者との交流があるともっと良かったですね。
例えば同時開催のビルメンテナンス&ヒューマンフェアなどすごく関連があります。
彼らが清掃と合わせて鳥獣対策にも取り組んだら社会的にも意味があると思います。
関連企業同士の大規模業者会みたいなのもあったら面白いかもしれないですね。

同時開催展の意義もお感じになっていただけたのですね。
本日は、色々とありがとうございました。

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