コラム

【デリカフーズ】野菜・果物を中心とした食生活による生活習慣病予防や健康寿命延伸④

デリカフーズ株式会社
事業統括本部 品質保証室長
有井 雅幸 氏(薬学博士)

4.現状と課題

野菜や果物には、ビタミン・ミネラルなどの栄養素と、食物繊維やポリフェノール、カロテノイド、イソチオシアネートなどの非栄養素(フィトケミカル)が多種多様に含まれています。その中で抗酸化能を持った成分も、ビタミンCやビタミンE、カロテノイド(β-カロテン、ルテイン等)、ポリフェノール(アントシアニン、クロロゲン酸等)、イソチオシアネートなど、様々です。
特に、アブラナ科の野菜では、非喫煙者男性での肺がんリスクや、女性の結腸がんリスクを低減する効果が期待されており、アブラナ科野菜に多く含まれる「イソチオシアネート」が注目、最近では男性の白内障リスク低減効果も期待されています。
また、胃がんリスク低減効果(International Journal of Cancer,2002)では、緑色や黄色、緑黄色以外の野菜がそれぞれ同様に期待され、また食物繊維に関しては穀類由来よりも野菜・果物由来の方が日本人の死亡リスクを低減させる傾向が高いとのこと(American Journal of Clinical Nutrition, 2020)。さらに、黄・赤色野菜やネギ類野菜では、1日当たり100g摂取増加する毎に体重が25g減少する報告も発表されています(Eur. J Nutrition, 2020)。

近年では、消費者庁が所管する機能性表示食品に、複数の野菜や果物が受理されていますが、「トマトのリコピンやGABA、ホウレン草のルテイン、大豆もやしのイソフラボン、ミカンのβ-クリプトキサンチン、リンゴのプロシアニジン」などが機能性関与成分です。

野菜に対する消費者ニーズは、安全・安心で、美味しく(鮮度高く)、健康に資することですが、特に「健康」は魅力ある価値として、新たな青果物需要を創造しうることが国内外で大きく期待されており、そのためのサプライチェーン/バリューチェーン構築が喫緊の課題であると考えられています。

Profile

有井 雅幸
デリカフーズ株式会社
事業統括本部 品質保証室長

出身地
兵庫県神戸市

最終学歴
東京理科大学 大学院 薬学研究科 博士課程修了(薬学博士)

職歴
公益財団法人 癌研究会癌研究所(特別研究員)
キッコーマン株式会社(機能性食品グループ長)
(その間の役職)
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会(評議員)
健康と食品懇話会(副会長)
内閣府 食品安全委員会/厚生労働省リスクコミュニケーション パネリスト
農林水産省 食料産業局 食品安全マネジメント等推進に向けた準備委員会委員
農林水産省 消費・安全局 食品トレーサビリテイ検討会委員
農林水産省 生産局 農業資材審議会専門委員
農林水産技術会議 異分野融合(情報インフラ構築)研究戦略検討会委員
日本GAP協会アドバイザー

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