コラム

【デリカフーズ】野菜・果物を中心とした食生活による生活習慣病予防や健康寿命延伸②

デリカフーズ株式会社
事業統括本部 品質保証室長
有井 雅幸 氏(薬学博士)

2.改定食生活指針

改定食生活指針の特徴は、食料生産・流通から食卓、健康まで食生活全体を広く視野に入れて作成されていることが大きな特徴で、それぞれの項目は生活の質(QOL)の向上を重視し、バランスのとれた食事内容を中心に、食料の安定供給や食文化、そして環境にまで配慮したものとなっています。

1)食事を楽しみましょう。毎日の食事で、健康寿命を延ばしましょう。おいしい食事を味わいながら、ゆっくり良く噛んで食べましょう。家族の団らんや人との交流を大切に、また、食事作りに参加しましょう。

2)1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。朝食で、生き生きした1日を始めましょう。夜食や間食は摂り過ぎないようにしましょう。飲酒はほどほどにしましょう。

3)適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を。普段から体重を測り、食事量に気を付けましょう。普段から意識して身体を動かすようにしましょう。無理な減量はやめましょう。特に若年女性の痩せ、高齢者の低栄養にも気を付けましょう。

4)主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。多様な食品を組み合わせましょう。調理方法が偏らないようにしましょう。手作りと外食や加工食品・調理食品を上手に組み合わせましょう。

5)ごはんなどの穀類をしっかりと。穀類を毎日摂って、糖質からのエネルギー摂取を適正に保ちましょう。日本の気候・風土に適している米などの穀類を利用しましょう。

6)野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。たっぷり野菜と毎日の果物で、ビタミン、ミネラル、食物繊維を摂りましょう。牛乳・乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などで、カルシウムを十分に摂りましょう。

7)食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて。食塩の多い食品や料理を控えめにしましょう。
食塩摂取量の目標値は、男性で1日8g未満、女性で7g未満とされています。動物、植物、魚由来の脂肪をバランス良く摂りましょう。栄養成分表示を見て、食品や外食を選ぶ習慣を身に付けましょう。

8)日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。「和食」をはじめとした日本の食文化を大切にして、日々の食生活に活かしましょう。地域の産物や旬の素材を使うとともに、行事食を取り入れながら、自然の恵みや四季の変化を楽しみましょう。食材に関する知識や調理技術を身に付けましょう。地域や家庭で受け継がれてきた料理や作法を伝えていきましょう。

9)食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を。まだ食べられるのに廃棄されている食品ロスを減らしましょう。調理や保存を上手にして、食べ残しのない適量を心掛けましょう。賞味期限や消費期限を考えて利用しましょう。

10)「食」に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。子供のころから、食生活を大切にしましょう。家庭や学校、地域で、食品の安全性を含めた「食」に関する知識や理解を深め、望ましい習慣を身に付けましょう。家族や仲間と、食生活を考えたり、話し合ったりしてみましょう。自分たちの健康目標を作り、より良い食生活を目指しましょう。

Profile

有井 雅幸
デリカフーズ株式会社
事業統括本部 品質保証室長

出身地
兵庫県神戸市

最終学歴
東京理科大学 大学院 薬学研究科 博士課程修了(薬学博士)

職歴
公益財団法人 癌研究会癌研究所(特別研究員)
キッコーマン株式会社(機能性食品グループ長)
(その間の役職)
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会(評議員)
健康と食品懇話会(副会長)
内閣府 食品安全委員会/厚生労働省リスクコミュニケーション パネリスト
農林水産省 食料産業局 食品安全マネジメント等推進に向けた準備委員会委員
農林水産省 消費・安全局 食品トレーサビリテイ検討会委員
農林水産省 生産局 農業資材審議会専門委員
農林水産技術会議 異分野融合(情報インフラ構築)研究戦略検討会委員
日本GAP協会アドバイザー

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